アンコールで微笑む人 ― 2006年12月16日 01時54分07秒
絵はがきが届いた。お店を開きました、と書いてある。
裏の写真は、異国の仏教遺跡の風景だ。
「パパ、その絵はがきに何が写ってるの?」
「初恋の人だよ」
「えっ!?ってコレ石像じゃん」
「違うよ。遺跡じゃなくてこっちのお店。そこに立っている女性だよ」
「ふーん…、でも、初恋の人はママだって言ってなかったっけ?」
「ママはね、”結婚したい初恋の人”」
「なにそれ?じゃあ、絵はがきをくれたこの人は何の初恋の人?」
「えっとねえ…」
そもそも初恋ってなんだろう。
一緒に遊びたいと思った幼稚園のあの娘がそうなのか?
それとも、手を繋ぎたいと思った小学校のあの娘がそうなのか?
人と出会い、その人に何かを感じる時、それは相手によって様々だ。
その娘と初めて何かがしたい。
そう感じたら、それはどれも初恋なのだろう。
”一緒に遊びたい初恋の人”、”手を繋ぎたい初恋の人”…
それではいったいあの人は、何の初恋の人だったのだろう。
絵はがきをくれたのは、高校の同級生だった。
もの静かな行動家で、話しかけても会話が続かない。
だからいつも、彼女を遠くから見ているだけだった。
文化際では、ピアノを弾く彼女を舞台裏で応援した。
球技大会では、卓球しながら隣のバスケットコートが気になった。
修学旅行の集合写真は、彼女の位置だけ覚えている。
ただ見ているだけなのに、なぜか幸せな気持ちになった。
「えっと、絵はがきをくれた人はね、”ただ見ているだけの初恋の人”」
「そんなのあるの?ただ見ているだけぇ?」
きっと彼女は、遺跡の近くに建てた小さなお店で、
今も寡黙にバリバリとがんばっているのだろう。
彼女目当てで訪れる客もいるに違いない。
遺跡の石像のような、強くて穏やかな笑顔は、
あの頃と少しも変わっていなかった。
文章塾のゆりかご 第3回「初恋」投稿作品
裏の写真は、異国の仏教遺跡の風景だ。
「パパ、その絵はがきに何が写ってるの?」
「初恋の人だよ」
「えっ!?ってコレ石像じゃん」
「違うよ。遺跡じゃなくてこっちのお店。そこに立っている女性だよ」
「ふーん…、でも、初恋の人はママだって言ってなかったっけ?」
「ママはね、”結婚したい初恋の人”」
「なにそれ?じゃあ、絵はがきをくれたこの人は何の初恋の人?」
「えっとねえ…」
そもそも初恋ってなんだろう。
一緒に遊びたいと思った幼稚園のあの娘がそうなのか?
それとも、手を繋ぎたいと思った小学校のあの娘がそうなのか?
人と出会い、その人に何かを感じる時、それは相手によって様々だ。
その娘と初めて何かがしたい。
そう感じたら、それはどれも初恋なのだろう。
”一緒に遊びたい初恋の人”、”手を繋ぎたい初恋の人”…
それではいったいあの人は、何の初恋の人だったのだろう。
絵はがきをくれたのは、高校の同級生だった。
もの静かな行動家で、話しかけても会話が続かない。
だからいつも、彼女を遠くから見ているだけだった。
文化際では、ピアノを弾く彼女を舞台裏で応援した。
球技大会では、卓球しながら隣のバスケットコートが気になった。
修学旅行の集合写真は、彼女の位置だけ覚えている。
ただ見ているだけなのに、なぜか幸せな気持ちになった。
「えっと、絵はがきをくれた人はね、”ただ見ているだけの初恋の人”」
「そんなのあるの?ただ見ているだけぇ?」
きっと彼女は、遺跡の近くに建てた小さなお店で、
今も寡黙にバリバリとがんばっているのだろう。
彼女目当てで訪れる客もいるに違いない。
遺跡の石像のような、強くて穏やかな笑顔は、
あの頃と少しも変わっていなかった。
文章塾のゆりかご 第3回「初恋」投稿作品
「結託」byもでれーと ― 2006年09月27日 23時52分43秒
「今夜は豪勢だったね」
席を立ちながら山下が呟いた。
やはり彼には気づかれてしまった。
こっそり特別なウイスキーを出したことを。
「四十周年記念よ」
「そう、それはおめでとう」
山下は、かるく右手を上げて出て行った。
四十年。
働いて働いて、並木通りの片隅にこの店を持った。
カウンターと四人がけの席が二つだけの、ちっぽけなお城。
でも本当なら、隣にはあの人が居るはずだった。
最愛の人。その命を奪った戦争。
彼が散った海で、これから私も人生を終えるつもりだ。
だから、最後の客となった山下に、あのウイスキーを振舞ったのだ。
「暗い顔をしていたのも、気づかれたかしら・・・」
片道の航空券を抱きしめながら、店内を眺める。
この店も今夜でお別れだ。
そのとき、カウンターで何かが光った。
ライターだ。かなり古い。
山下はジッポが好きで、いくつか持っていたが、これは初めて見る。
突然電話が鳴った。
「露子さん、ですか?」
知らない声だ。
「はい、そうですが」
「私は山下といいます。実は父が・・・」
「ああ、山下さんならもう帰られましたよ」
「え?」
「つい今しがた。あ、年代物のライター、お忘れになったかも」
「今、ですか。ライター。そうですか、親父が・・・」
沈黙。
「露子さん」
「はい」
「父は、一時間前に亡くなりました」
盆を過ぎた墓地に人影はない。
私は息子さんの言葉を思い出していた。
「父も、自分の戦友が露子さんの恋人だったとは、
そのライターが出てくるまでは、知らなかったようです。
露子さんに知らせなきゃ、ってそれはもう、うわ言にまで言い続けて」
今ふたりは、同じ場所に居る。
「戦地から戻ったら、このウイスキーで乾杯しよう」
彼が楽しみにしていたあのウイスキー。
あの晩は、二人で飲みに来たのだろうか。
「仕方ないわねえ」
ふっと笑って、ライターで航空券に火を点けた。
バケツの中で炎が高く燃え上がり、すぐに消えた。
鰯雲の浮かぶ空を、赤とんぼが連なって飛んでいった。
(799文字)
へちま亭文章塾 第11回おさかさん投稿作品「結託」
文章塾のゆりかごでの書き直しコンペ参加作品
コメント
_ よっぱ ― 2006年09月28日 20時02分59秒
そうか 戦友か、なるほど
それなら山下さんが露子さんのこと好きでも年齢的に不思議じゃなくなりますね
_ おさか ― 2006年09月28日 20時08分42秒
おお、そうきましたか!なるほど~、確かにこうしたほうが判りやすいですね。叔父と甥だと説明が面倒だ(笑
こちらの露子さんも、若めでいろっぽいなあ♪まだまだ現役って感じ。
_ トゥーサ・ヴァッキーノ ― 2006年09月29日 10時09分56秒
あ、こういう方がボクでもスッキリと入り込めますね。
_ くれび ― 2006年09月29日 16時45分35秒
ここでは山下さんが露子さんの亡くなった恋人の戦友として描かれています。この関係が結託の意志をよりストレートに伝えることに寄与していると思います。
四十年も経っているのに露子さんの想いが枯れていない様子もよく伝わってきました。
_ 鹿王院知子 ― 2006年09月29日 18時19分55秒
なるほど
戦友!それもいいですね
年代的にも露子さんとしっくりしますね
40年も好きでいるって
女ですよね、露子さんってつくづく
_ よっぱの予想 ― 2006年09月29日 18時41分31秒
これは「トゥーサ・ヴァッキーノ」 さんにします
_ もでれーと ― 2006年09月29日 20時01分33秒
あら、よっぱさん。トゥーサ・ヴァッキーノさんと間違えてくれて、とても光栄ですわ。でも残念ながら私、イタリア人ではなくってよ。だって、イタリア語で「もでらーと」と書こうと思ってて、間違えて英語で書いちゃったんですもの。
_ イタリア人! ― 2006年09月29日 20時32分08秒
あ、ヤベェ・・・
_ もでれーと ― 2006年09月30日 22時23分42秒
よっぱさん、おさかさん、トゥーサ・ヴァッキーノさん、くれびさん、鹿王院知子さん、そしてイタリア人さん、コメントありがとうございます。
すっきりさせることが最大の目的だったので、皆様のコメントうれしかったです。コンペの目的は、「難解なこのストーリーを800字以内で出来るだけ説明する」でしたが、あえてそれに反し、難解な部分を捨て去ってしまいました。
よっぱさん。よっぱさんの予想に変なことを書いてしまいましたが、正直に言ってトゥーサ・ヴァッキーノさんと間違えていただきうれしかったです。気を悪くされたら申し訳ありません。先駆けてコメントを書かれたよっぱさんに、大変感謝しています。自分が参加しているとコメントが書きにくくて困っていましたので。
最後に。mukamuka72002さんのコメントがもらえなかった・・・(泣)。もでれーとこと、つとむューでした。
席を立ちながら山下が呟いた。
やはり彼には気づかれてしまった。
こっそり特別なウイスキーを出したことを。
「四十周年記念よ」
「そう、それはおめでとう」
山下は、かるく右手を上げて出て行った。
四十年。
働いて働いて、並木通りの片隅にこの店を持った。
カウンターと四人がけの席が二つだけの、ちっぽけなお城。
でも本当なら、隣にはあの人が居るはずだった。
最愛の人。その命を奪った戦争。
彼が散った海で、これから私も人生を終えるつもりだ。
だから、最後の客となった山下に、あのウイスキーを振舞ったのだ。
「暗い顔をしていたのも、気づかれたかしら・・・」
片道の航空券を抱きしめながら、店内を眺める。
この店も今夜でお別れだ。
そのとき、カウンターで何かが光った。
ライターだ。かなり古い。
山下はジッポが好きで、いくつか持っていたが、これは初めて見る。
突然電話が鳴った。
「露子さん、ですか?」
知らない声だ。
「はい、そうですが」
「私は山下といいます。実は父が・・・」
「ああ、山下さんならもう帰られましたよ」
「え?」
「つい今しがた。あ、年代物のライター、お忘れになったかも」
「今、ですか。ライター。そうですか、親父が・・・」
沈黙。
「露子さん」
「はい」
「父は、一時間前に亡くなりました」
盆を過ぎた墓地に人影はない。
私は息子さんの言葉を思い出していた。
「父も、自分の戦友が露子さんの恋人だったとは、
そのライターが出てくるまでは、知らなかったようです。
露子さんに知らせなきゃ、ってそれはもう、うわ言にまで言い続けて」
今ふたりは、同じ場所に居る。
「戦地から戻ったら、このウイスキーで乾杯しよう」
彼が楽しみにしていたあのウイスキー。
あの晩は、二人で飲みに来たのだろうか。
「仕方ないわねえ」
ふっと笑って、ライターで航空券に火を点けた。
バケツの中で炎が高く燃え上がり、すぐに消えた。
鰯雲の浮かぶ空を、赤とんぼが連なって飛んでいった。
(799文字)
へちま亭文章塾 第11回おさかさん投稿作品「結託」
文章塾のゆりかごでの書き直しコンペ参加作品
コメント
_ よっぱ ― 2006年09月28日 20時02分59秒
そうか 戦友か、なるほど
それなら山下さんが露子さんのこと好きでも年齢的に不思議じゃなくなりますね
_ おさか ― 2006年09月28日 20時08分42秒
おお、そうきましたか!なるほど~、確かにこうしたほうが判りやすいですね。叔父と甥だと説明が面倒だ(笑
こちらの露子さんも、若めでいろっぽいなあ♪まだまだ現役って感じ。
_ トゥーサ・ヴァッキーノ ― 2006年09月29日 10時09分56秒
あ、こういう方がボクでもスッキリと入り込めますね。
_ くれび ― 2006年09月29日 16時45分35秒
ここでは山下さんが露子さんの亡くなった恋人の戦友として描かれています。この関係が結託の意志をよりストレートに伝えることに寄与していると思います。
四十年も経っているのに露子さんの想いが枯れていない様子もよく伝わってきました。
_ 鹿王院知子 ― 2006年09月29日 18時19分55秒
なるほど
戦友!それもいいですね
年代的にも露子さんとしっくりしますね
40年も好きでいるって
女ですよね、露子さんってつくづく
_ よっぱの予想 ― 2006年09月29日 18時41分31秒
これは「トゥーサ・ヴァッキーノ」 さんにします
_ もでれーと ― 2006年09月29日 20時01分33秒
あら、よっぱさん。トゥーサ・ヴァッキーノさんと間違えてくれて、とても光栄ですわ。でも残念ながら私、イタリア人ではなくってよ。だって、イタリア語で「もでらーと」と書こうと思ってて、間違えて英語で書いちゃったんですもの。
_ イタリア人! ― 2006年09月29日 20時32分08秒
あ、ヤベェ・・・
_ もでれーと ― 2006年09月30日 22時23分42秒
よっぱさん、おさかさん、トゥーサ・ヴァッキーノさん、くれびさん、鹿王院知子さん、そしてイタリア人さん、コメントありがとうございます。
すっきりさせることが最大の目的だったので、皆様のコメントうれしかったです。コンペの目的は、「難解なこのストーリーを800字以内で出来るだけ説明する」でしたが、あえてそれに反し、難解な部分を捨て去ってしまいました。
よっぱさん。よっぱさんの予想に変なことを書いてしまいましたが、正直に言ってトゥーサ・ヴァッキーノさんと間違えていただきうれしかったです。気を悪くされたら申し訳ありません。先駆けてコメントを書かれたよっぱさんに、大変感謝しています。自分が参加しているとコメントが書きにくくて困っていましたので。
最後に。mukamuka72002さんのコメントがもらえなかった・・・(泣)。もでれーとこと、つとむューでした。
「無線犬のダンス」へのコメント ― 2006年04月21日 06時48分05秒
_ ひまわりまるこ ― 2006年04月22日 22時05分51秒
懐かしい。 例の恩返しの犬ですね。 読んでいると、キャラの可愛さを増したような気がして、いいですね。 ということは、作者のあたたかさ、優しさが表れているということで、素敵な小品でした。
_ おさか ― 2006年04月25日 12時14分59秒
か、かわいい・・・ワルツを踊る犬。もう、ムギューっとしてスリスリ~ってやりたいです!!評になってない?
_ ひょうたん ― 2006年04月26日 22時11分24秒
犬の気持ちが「ビビビビ!」と伝わってくる文章だと思いました。
ワルツを踊る犬。是非見てみたいです。
コメントは苦手なので、これで失礼させていただきます。
_ 木の目 ― 2006年04月27日 19時05分18秒
猫がタンゴで犬がワルツ。いいですね。
お茶犬よりかわいいかも。
今度は音楽入りで来ていただきたいです。
長台詞が印象的。
「?」な点。無理して足を手術する羽目にならないようお祈りいたします。
_ まめひよ ― 2006年04月28日 15時56分54秒
前回の作品と、今回の作品、無線犬でも同じ犬ではなくて、それぞれ違う犬で、性格もなんだか違うなぁと思いました。
ダンスでの再提出、無線犬のダンスですが、お話のリズムもテンポ良く、それにあったワンちゃんの性格も楽しめました。
_ 明日もmukamuka72002 ― 2006年04月28日 16時33分17秒
なんか前回の方が作品としては上だけど、
今回のは力がいい様に抜けて、
それは、それで良い感じだった。
それが、まめひよさんも言っている良いリズム&テンポとなってるのかも?
どうしても、良いものを書こう、
人に褒められたいと言う気持ちが先に立って、
ついつい、考えていた以下のはじけない作品になったりする。
無線犬やゴロゴロみたいなキャラ持つと、
遊べるからいいね。
……………………
☆大淀区共同電磁気法人よりのお知らせ、
ペースメーカー、医療器具に障害を与えるおそれが ありますので、電車内、病院などでの無線犬のご使用はご遠慮下さい。
_ マロ ― 2006年04月29日 00時35分26秒
二重構造の文章ですねー。とっても可愛くて忠実な無線犬なんだろうと思っていましたが、そういう面ばかりでもなく、ちょっと嫌々ながらも、まぁ仕方ないなと、主人の思いに応えようとしている様子がうかがえました。個人的にはこのまま、どんどんだらけた無線犬になっていって欲しい。そのほうが可愛さが増すから。
_ ぎんなん ― 2006年04月30日 00時28分36秒
二重構造も楽しいですし、何より主人の願いに応えようとする無線犬がかわいい。たまらない。にへへへ。
評にならない。すみません。
軽やかで読みやすく、楽しんで読みました。
_ 明衛門 ― 2006年04月30日 06時52分13秒
なんとも忠実な無線犬くん!
へちま亭文章塾には、キャラクターがたくさんあって、本当に 面白いし、楽しいです。
想像するに、すらすらと書けたのではないでしょうか。それでこんなに 軽やかで爽やかな文章になっている気がしました。
_ よっぱ ― 2006年04月30日 16時52分24秒
無線犬は飼い主の電波が来る前からちゃーんと準備万端で、なんて素敵なペットなんでしょう♪こんな犬欲しい 文章もリズムがあって良いと思います。
_ でんち ― 2006年05月02日 02時06分30秒
小犬のワルツなんかで踊っているのでしょうか。楽しそうだ。
キャラクター止められませんね。(笑)
_ 鹿王院知子 ― 2006年05月02日 06時49分55秒
お~、あのわんちゃんだ
スラブ民謡のように、6/8で刻んでみるのはどうだろう。
ここ、すごい、いい感じです
スラブ民謡っていうことばがでてきて異空間が できあがった、おもしろい と思います
懐かしい。 例の恩返しの犬ですね。 読んでいると、キャラの可愛さを増したような気がして、いいですね。 ということは、作者のあたたかさ、優しさが表れているということで、素敵な小品でした。
_ おさか ― 2006年04月25日 12時14分59秒
か、かわいい・・・ワルツを踊る犬。もう、ムギューっとしてスリスリ~ってやりたいです!!評になってない?
_ ひょうたん ― 2006年04月26日 22時11分24秒
犬の気持ちが「ビビビビ!」と伝わってくる文章だと思いました。
ワルツを踊る犬。是非見てみたいです。
コメントは苦手なので、これで失礼させていただきます。
_ 木の目 ― 2006年04月27日 19時05分18秒
猫がタンゴで犬がワルツ。いいですね。
お茶犬よりかわいいかも。
今度は音楽入りで来ていただきたいです。
長台詞が印象的。
「?」な点。無理して足を手術する羽目にならないようお祈りいたします。
_ まめひよ ― 2006年04月28日 15時56分54秒
前回の作品と、今回の作品、無線犬でも同じ犬ではなくて、それぞれ違う犬で、性格もなんだか違うなぁと思いました。
ダンスでの再提出、無線犬のダンスですが、お話のリズムもテンポ良く、それにあったワンちゃんの性格も楽しめました。
_ 明日もmukamuka72002 ― 2006年04月28日 16時33分17秒
なんか前回の方が作品としては上だけど、
今回のは力がいい様に抜けて、
それは、それで良い感じだった。
それが、まめひよさんも言っている良いリズム&テンポとなってるのかも?
どうしても、良いものを書こう、
人に褒められたいと言う気持ちが先に立って、
ついつい、考えていた以下のはじけない作品になったりする。
無線犬やゴロゴロみたいなキャラ持つと、
遊べるからいいね。
……………………
☆大淀区共同電磁気法人よりのお知らせ、
ペースメーカー、医療器具に障害を与えるおそれが ありますので、電車内、病院などでの無線犬のご使用はご遠慮下さい。
_ マロ ― 2006年04月29日 00時35分26秒
二重構造の文章ですねー。とっても可愛くて忠実な無線犬なんだろうと思っていましたが、そういう面ばかりでもなく、ちょっと嫌々ながらも、まぁ仕方ないなと、主人の思いに応えようとしている様子がうかがえました。個人的にはこのまま、どんどんだらけた無線犬になっていって欲しい。そのほうが可愛さが増すから。
_ ぎんなん ― 2006年04月30日 00時28分36秒
二重構造も楽しいですし、何より主人の願いに応えようとする無線犬がかわいい。たまらない。にへへへ。
評にならない。すみません。
軽やかで読みやすく、楽しんで読みました。
_ 明衛門 ― 2006年04月30日 06時52分13秒
なんとも忠実な無線犬くん!
へちま亭文章塾には、キャラクターがたくさんあって、本当に 面白いし、楽しいです。
想像するに、すらすらと書けたのではないでしょうか。それでこんなに 軽やかで爽やかな文章になっている気がしました。
_ よっぱ ― 2006年04月30日 16時52分24秒
無線犬は飼い主の電波が来る前からちゃーんと準備万端で、なんて素敵なペットなんでしょう♪こんな犬欲しい 文章もリズムがあって良いと思います。
_ でんち ― 2006年05月02日 02時06分30秒
小犬のワルツなんかで踊っているのでしょうか。楽しそうだ。
キャラクター止められませんね。(笑)
_ 鹿王院知子 ― 2006年05月02日 06時49分55秒
お~、あのわんちゃんだ
スラブ民謡のように、6/8で刻んでみるのはどうだろう。
ここ、すごい、いい感じです
スラブ民謡っていうことばがでてきて異空間が できあがった、おもしろい と思います
無線犬のダンス ― 2006年04月21日 06時47分04秒
「最近、あの人が悩んでいる。
どうやら、あの人が参加している文章塾で、
ダンスについての課題が出たようだ。
一人で悶々としているあの人の姿に心が痛む。
これは恩返しのチャンスだ。
ボクがダンスを踊ってあげればいい。
そうすればきっと、あの人はボクのことを書いてくれるだろう。
さて、何を踊ろうか?
難しいのはダメだ。ボクは犬だから。
となると、タンゴかワルツか・・・
タンゴは猫の専売特許のような気がする。
だからボクは、ワルツを選んでみた。
ワルツは3拍、ボクは4本足。
はたしてうまく踊れるだろうか・・・
スラブ民謡のように、6/8で刻んでみるのはどうだろう。
でもそれでは、とてもワルツには見えないな。
悩んだ挙句、前足と後足を同時に出して、
まるで2本足のようにワルツを踊ることにした。
訓練につぐ訓練の末、やっとボクは、
ワルツを踊ることに成功した!」
ビビビビ!
体を電気のような思念が貫く。
どうやらあの人がまた、想いを電波に乗せているらしい。
なになに、「ムセンイヌノダンス」?
また勝手なことを。でも変な願いとはいえ、恩人の希望だ。
ここは一つ、ワルツにでもチャレンジしてみるか・・・
文章塾のゆりかご 第1回「再提出:ダンス」投稿作品
どうやら、あの人が参加している文章塾で、
ダンスについての課題が出たようだ。
一人で悶々としているあの人の姿に心が痛む。
これは恩返しのチャンスだ。
ボクがダンスを踊ってあげればいい。
そうすればきっと、あの人はボクのことを書いてくれるだろう。
さて、何を踊ろうか?
難しいのはダメだ。ボクは犬だから。
となると、タンゴかワルツか・・・
タンゴは猫の専売特許のような気がする。
だからボクは、ワルツを選んでみた。
ワルツは3拍、ボクは4本足。
はたしてうまく踊れるだろうか・・・
スラブ民謡のように、6/8で刻んでみるのはどうだろう。
でもそれでは、とてもワルツには見えないな。
悩んだ挙句、前足と後足を同時に出して、
まるで2本足のようにワルツを踊ることにした。
訓練につぐ訓練の末、やっとボクは、
ワルツを踊ることに成功した!」
ビビビビ!
体を電気のような思念が貫く。
どうやらあの人がまた、想いを電波に乗せているらしい。
なになに、「ムセンイヌノダンス」?
また勝手なことを。でも変な願いとはいえ、恩人の希望だ。
ここは一つ、ワルツにでもチャレンジしてみるか・・・
文章塾のゆりかご 第1回「再提出:ダンス」投稿作品
「アンコールで微笑む人」へのコメント ― 2006年12月16日 01時55分12秒
_ トゥーサ・ヴァッキーノ ― 2006年12月17日 11時13分50秒
ただ見てるだけだった初恋の人から、お店やってますって葉書が来たら、どうして今頃になってボクのとこに?なんてすごく驚くと同時に悩んでしまいます。
で、その人に電話したら、あんた誰?みたいな対応されたりしたら、ボクは泣きます。
_ mukamuka72002 ― 2006年12月17日 19時27分41秒
各種の初恋、これは目新しくて自分でも応用して考えてみたいですね。
また課題としても面白いかも知れません、ユニークな発想に感心しました。
〉もの静かな行動家で、
この一言でよくその女性の個性が表現されてます。イメージが湧きます。
? な点は、ヴァッキーノさんも指摘している、何故葉書がきたのか?
女性はクールなイメージ、同級生全員に近況を書く感じではありませんね。
”ただ見ているだけの初恋の人”だったけれど、何か主人公とのかかわりのあるエビを
〉文化祭では~、からの文章と差し替えて入れたら良かったと思いました。
主人公が女性に好意を持つ根拠は「もの静かな行動家」で充分表現されているので。
とても素敵な淡ーくちょっぴり切なくなるお話でした。
_ おさか ― 2006年12月18日 13時59分52秒
「結婚したい初恋の人」物は言い様だなあと感心してしまいました(笑)
絵葉書をくれた理由はわからないけれど、受け取った側も今どういう気持ちなのかはっきりしないけれど、何か底のほうにあったかくて強くて、ちょっと切ないものを感じます。男の子との会話がいいですね。「石像じゃん」くすくす。
_ 蝶子 ― 2006年12月18日 17時09分45秒
いいなあ、パパ。たくさん初恋してママにたどり着いたんだね。
今でも便りをくれるその彼女の行為はとても素敵だと思いました。
_ つとむュー ― 2006年12月20日 05時59分43秒
皆さんコメントありがとうございます。
トゥーサ・ヴァッキーノさん
そうですね、絵はがきが届いたこと自体をうまく説明できていないかもしれません。流れがぎこちなくならないように自然に説明する方法を考えてみたいと思います。
mukamuka72002さん
「もの静かな行動家」に反応していただきありがとうございます。後に出てくる「寡黙にバリバリと」と対にして、少し強調したかった表現なので、コメントいただき大変うれしいです。高校時代のエピソードも考えてみたいと思います。
おさかさん
実は、「結婚したい初恋の人」という部分を書こうと思ったのが、この作品が生まれるきっかけだったのです。子供との会話は、実は娘を想定していたのですが、よく読み返してみると息子でも問題はありませんね(その方が自然かも)。他の方も、最初読んでどちらに感じたか書いていただけるとうれしいです。
蝶子さん
そう、たくさん初恋をしました。だから、どれが初恋なのか、そもそも初恋って何なのかわからなくなってしまったので、この機会を利用して自分なりに考えてみました。
_ いづみ ― 2006年12月22日 21時45分34秒
うぉぉ、初恋がいっぱい!ちょっぴりズルイ(笑)
もし私がママでそんな話を聞いたら「ぷんすか」だわ。 でもまぁつとむューさんがいうなら許せそうな気もするんでまぁいいや。
よいところ、高校時代のそっと見つめる感じがステキ(見ているだけで幸せというところがとても)。
?なところ、どうして手紙をくれたんだろう。彼女の気持ちを示唆する行があるとよかった。
と書いてふと思いましたが、つとむューさんのエッセイ風文章は誠実で暖かくて大好きなのですが、もしこれを小説仕立てにするとしたら、なにか象徴的な出来事なり行動なりを第三者(客観)の視点から書いたものを入れてみたらどうでしょうか。
うーん、たとえば、高校時代の記述の中に
「夏休みに沖縄からの絵葉書をもらったことがあった」 とかね。そうすると絵葉書をもらうのは二度目で、そこに淡い恋心のリンクができるような気がします。
そうすると、
第一段落:始まり(客観)
二:現在の会話
三:考えたこと(主観)
四:思い出(*)
五:現在の会話
六:想像(主観)
となって、*のところが(客観)になるとバランスがいいような気がしました。
と、思いつきでいろいろ書いてしまってすみませんm(_ _)m
_ 鹿王院知子 ― 2006年12月25日 16時28分35秒
つとむューさん、こんにちは
お気づきでしょうか!
われわれ微妙にかぶっていました
私はタイトルから合唱団の美少女をイメージいたしました
だってアンコールだから
そしたら
アンコールワットなんですね
そして写真です
アジアで写真
でも、本当に絵葉書を送ってきてくれたようです
これは本当の恋です
ここが違います
私のは偏執狂的なところがある恋なので
男性の恋に対する気持ちって言うのは
脳の関係もあるんでしょうが
まだ納得できないところがたくさんあり
つとむューさんのこの作品で少し解き明かされたような気が致しますね
えぇ
女は初恋はひとつですから
同じような素材で
男からみた初恋、そして女から見た初恋を
描いたような感じです
みなさんにはぜひセットでお読みいただきたいですね そう思われませんか?
(鼻息あらし)
_ なぎさひふみ ― 2006年12月26日 16時00分29秒
絵葉書、その夢と現実の淡い接点で、過去と現在が交じる。感慨に述べる感情が、思い出より少しずれた感傷の実感を心の襞からなぞらえて来る。
_ つとむュー ― 2006年12月30日 00時46分52秒
コメントの返事が遅くなってすいません。
いづみさん
アドバイスありがとうございます。
皆さんの作品を読んでいると、うまく第三者からの視点が織り込まれていて、いつも「こんな風に書けるといいなあ」と感じていました(結託コンペの時に、特に感じました)。この機会に、コメントを参考にして、第三者からの視点を織り交ぜる方法をいろいろと考えてみたいと思います。
ろくこさん
僕も、ろくこさんの作品を読んでいる時に同じことを感じました。そうです、アンコールワットのアンコールです。
もうすぐ投票締切なので、実状をばらしてしまいますが、淡い恋心を抱いていた同級生がアンコールワットの近くにお店を開いたのは事実で、絵はがきが届いたというところは小説です(本当は、同級生のメーリングリストで、開店のお知らせがあったのです)。皆さんのコメントを読んでいると、まだまだツメが甘いなあ、と思います。事実にフィクションを混ぜて、違和感のない小説が書けるようになりたいです。
なぎさひふみさん
淡い恋心を抱いていたので、高校時代、修学旅行の写真の彼女のところをよく眺めていました。もし、彼女が写っている葉書が届いたら、その当時のことを思い出すだろうな、と思って書いてみました。アンコールワットには、数年のうちに行ってみたいと思っています。
_ 木の目 ― 2006年12月30日 10時09分30秒
今回初恋のお題を思いついたのはラジオでのある歌手が「初恋っていつですか」と聞かれての答えからなんです。
彼女が言うには「初恋って初めて人を好きになったとき? 初めて男の子を気にしたとき? 初めてキスしたとき? 初めて気持を打ち明けたとき? 初めてこの人を忘れたくないと思ったとき?」とそんなことを話しておりました。
一番、お題にかなっていると思いました。
_ 鉛筆カミカミ ― 2006年12月30日 16時26分56秒
てっきり今回初恋がお題だから、あの例の笠地蔵の雪降らせてた女の子が出てくる話の続編かな~と期待してたんですが、違いましたね。
でも素敵なお話なので、良しです。
つとむューさんって、ものの当たり方とか、触れ方が丁寧で優しくて、中性的だなーと思ってたんですが、今回の作品のカラーなんかまさにそうですよね。
「見ているだけの初恋の人」!優しー!
_ マロ ― 2006年12月30日 22時33分51秒
こ、これは実話なのですか。だとしたら、とてもうらやましい。
見ているだけの初恋の人と、その後もしっかりと人間関係を築けていた、ということですから。
そう、「見ているだけの初恋」は、いまにして思えば、なんともほろ苦く、そして幸せな時代でしたね。恋愛について、あの時ああすればよかったと後悔することが少なくありませんが、この作品は、そうではなく、ほんのりと心に染みる内容で、癒されました。
_ KEN ― 2006年12月31日 00時36分21秒
>『結婚したい初恋の人』
これ、すばらしいいい言葉だと思います。メモしておきます。
遺跡の近くに建てた小さなお店で働いている彼女に会いに行きたくなりますね!
ただ、なぜ彼女がそこで働いているのかは次作で読みたいです(笑
_ ぎんなん ― 2006年12月31日 18時20分18秒
私も「初恋ってどのレベルのものを言えばいいの?」と思った事はあったけれど、こういう発想はなかった。みょーに納得です。
?ではないのだけれど、後半回想から現実の会話に戻るときは娘さんの言葉から入ったらどうだろう。
「”ただ見ているだけの初恋の人”?そんなのありー?」
ってな感じは、うーん、ベタなドラマみたい?
_ つとむュー ― 2006年12月31日 22時32分00秒
皆さんコメントありがとうございます。
木の目さん
僕も、”初恋は?”と聞かれたとき、どれが初恋なのか分からなくて、こんなお題書けないや!と最初思ったのですが、それならばそれを書いちゃえばいいのでは?と思い、投稿してみました。共感していただける方がいてうれしいです。
鉛筆カミカミさん
マリコさんのことを思い出していただき、ありがとうございます。”初恋”ならば淡い恋の方がいいかな、と思い、同級生のことを思い出して書きました。マリコ編、いつかは続編を書きたいと思っています。ちなみにマリコさんは、”胸がキュンとなった初恋の人”です。
マロさん
”もの静かな行動家”の同級生がいて、在学中に淡い想いを抱いており、最近アンコールワットの付近にお店を開いた、というところまでは実話ですが、絵はがきが届くところは僕の勝手な願望です。同級生のメーリングリストがあり、その中で”同級生の一員”としてかろうじて彼女と繋がっている状態です。いつかは、実際にお店に行ってみたいと思っています。
KENさん
『結婚したい初恋の人』を気に入っていただきありがとうございます。僕も気に入っています。なぜそこにお店を建てたかは、彼女が建築家だからです(えっ、答えになっていないって?僕も詳しいことはわからないんです)。続きは、現地での取材が終わってからにしたいと思います・・・。高校時代のエピソードは、別の機会に書くかもしれません。
ぎんなんさん
娘のセリフについて、アドバイスありがとうございます。おお、確かに、ぎんなんさんの案で読むと、より小説っぽくなりますね。展開も自然になるし。初恋についてもみょーに納得していただき、ありがとうございます(笑)。
by つとむュー [ゆりかご] [コメント] [コメント(0)|トラックバック(0)]