安物買いの銭失い ― 2010年07月17日 23時57分20秒
「さあさあ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!」
市場は今日も賑わっているようだ。
「今日はマイホームも安いよ。大出血サービスだ!」
何だって? マイホームが安いって? 借り暮らしの俺は激安マイホームという文字に弱い。
今借りている家が手狭になってきたので、新しい家を探していたところだ。
「おい、オヤジ。激安マイホームって値段はどれくらいなんだ?」
「五円でどうだ?」
えっ、五円! そいつは安い。
「本当にちゃんとした家なんだろうな。オヤジを疑うわけじゃないけど、大事なことなので一応聞いておくぞ」
「実は輸入物なんだ。だから安いんだが、強度とかはしっかりしてるぜ。見てみるか?」
「ああ」
オヤジは俺を裏庭に連れて行く。すると良さそうなマイホームが3つ並んでいた。確かに物は良さそうだ。
「決めた。こいつをくれ」
俺は右端の家を選ぶと、店のオヤジに五円を払った。
「それにしても、イカリング五個で家が買えるとは……」
いい買い物をしたと、俺は上機嫌でマイホームを抱えて家族のもとに帰る。
「おーい、息子よ。マイホームを買ってきたぞ。ほら、最近狭くなったって言っていただろ」
「わー、パパ、ありがとう」
子供の喜ぶ顔はいつ見てもいいもんだ。
息子は早速、今使っている家を出て、俺が買って来た家に入る。
「パパ。この家ってなんか臭い! ヤダよ、こんな家」
息子の叫びを聞きつけて妻もやってきた。
「あんた、これってカタツムリの殻じゃない。また騙されたのね、情けないわ」
ちくしょー、あのオヤジ、騙しやがって!
我々ヤドカリにとって、カタツムリの殻はヌメヌメしていて苦手なんだ……
一時間で書く即興三語小説
▲お題:「大事なことなので」「借り暮らし」「大出血」
市場は今日も賑わっているようだ。
「今日はマイホームも安いよ。大出血サービスだ!」
何だって? マイホームが安いって? 借り暮らしの俺は激安マイホームという文字に弱い。
今借りている家が手狭になってきたので、新しい家を探していたところだ。
「おい、オヤジ。激安マイホームって値段はどれくらいなんだ?」
「五円でどうだ?」
えっ、五円! そいつは安い。
「本当にちゃんとした家なんだろうな。オヤジを疑うわけじゃないけど、大事なことなので一応聞いておくぞ」
「実は輸入物なんだ。だから安いんだが、強度とかはしっかりしてるぜ。見てみるか?」
「ああ」
オヤジは俺を裏庭に連れて行く。すると良さそうなマイホームが3つ並んでいた。確かに物は良さそうだ。
「決めた。こいつをくれ」
俺は右端の家を選ぶと、店のオヤジに五円を払った。
「それにしても、イカリング五個で家が買えるとは……」
いい買い物をしたと、俺は上機嫌でマイホームを抱えて家族のもとに帰る。
「おーい、息子よ。マイホームを買ってきたぞ。ほら、最近狭くなったって言っていただろ」
「わー、パパ、ありがとう」
子供の喜ぶ顔はいつ見てもいいもんだ。
息子は早速、今使っている家を出て、俺が買って来た家に入る。
「パパ。この家ってなんか臭い! ヤダよ、こんな家」
息子の叫びを聞きつけて妻もやってきた。
「あんた、これってカタツムリの殻じゃない。また騙されたのね、情けないわ」
ちくしょー、あのオヤジ、騙しやがって!
我々ヤドカリにとって、カタツムリの殻はヌメヌメしていて苦手なんだ……
一時間で書く即興三語小説
▲お題:「大事なことなので」「借り暮らし」「大出血」
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